ビリギャルよりビリから慶應を通信で卒業しました!-卒業までの勉強法書いていきます-

高校中退から高卒認定試験を受けて、慶應義塾大学の通信教育課程を卒業しました。 卒業まで5年間において自分が得た、経験や知識をブログに示していきたいと思います。

韓国の教育⑵学歴社会(家庭教育)

こんにちは。
今回は、韓国の教育についての第2回として、韓国の学歴社会(家庭教育)について書いていきたいと思います。

一流大学に入れなければ、明るい将来はないと言われる韓国社会における教育の実情を調べてみました。
実際、教育にはとても力を入れているようで、それは家族ぐるみで子どもを支えるといった感じでした。
まず、韓国の学歴社会の現状について書いていき、その後に、家庭における教育について焦点を当てて韓国の学歴社会について考えてみます。

⑵韓国の学歴社会(家庭教育)

①学歴社会の韓国
韓国は、日本以上の学歴社会であるといわれます。
肉体労働への差別が激しい韓国では、専門系の学校には劣等感があったり、出身大学が、その後の就職や出世に大きく影響するため、相当加熱した受験競争社会があります。
受験会場に警察が受験生を送っていく映像などがその様子の一例としてテレビなどでよく流れていました。

韓国では、多くの学生が韓国最高峰の3大学「ソウル大学高麗大学延世大学」通称「SKY」を目指し、幼いうちから勉学に励みます。

早期教育の中で、保護者に人気があるのは英語教育です。英語に次いで、美術、スポーツ、音楽(楽器)なども人気の習い事です。
幼稚園からの塾通いも決して珍しくありません。月曜から土曜まで放課後にすべて塾に通う例や、幼稚園に行かずに幼児を対象とした英語塾だけに通う場合もあるそうです。

小学校や中学校は公立の場合、日本と同様、住んでいる地域にある学校に入学しますが、教育の質が高いとされるエリアにわざわざ引っ越す家庭もあるみたいです。
韓国では、小学校や中学校の放課後になると、校門前に8人乗りくらいのバンが何台もやってきます。その車はさまざまな塾のスクールバスで、学校からそのまま塾に行くためのものです。

高校になると受験競争が本格化します。
科学高校や外国語高校等では全寮制の場合も多く、寮内では夜遅くまで生徒が自習に励んでいます。私立高校でも夜の12時まで図書館を開放している所もあるみたいです。
高校の授業内容で日本と大きく異なる点の一つとして、多くの高等学校で英語以外の第二外国語を学べるようになっていることが挙げられます。その中では日本語を選択する者が20万人を超え、第二外国語中の選択率がトップとなっています。

大学に入っても勉強中心の生活は変わりません。
就職では、企業が大学での成績を重視すると言われており、学生たちはただ単位をとるのではなく、優秀な成績で単位をとることを目指します。
大学の成績以外にも、就職のときに少しでも有利になるようにと、学生たちは英語の資格試験を筆頭に様々な資格試験の勉強にも励みます。一流企業では、TOEICのスコアが 900点以上が最低条件というところもあるみたいです。
また、ボランティアの経験も重要です。韓国では一定のボランティアをおこなった場合に証明書が発行されたり、大学に単位として認められたりする場合もあるので、ほとんどの学生は何かしらのボランティアの経験があります。
こうした成績や資格、ボランティア経験などは俗に「スペック」と呼ばれ、学生たちは就職を見据え、少しでも高い 「スペック」を求めながら学生生活を送っているみたいです。

このように韓国の子どもたちは、幼少期から休まる時期もなく、将来のことを考えて勉強づめの生活を送っています。
https://www.jasso.go.jp/ryugaku/related/kouryu/2014/__icsFiles/afieldfile/2015/11/18/201409tokiwagiyuichi.pdf

②家庭教育
韓国では親の社会階層や経済力に関わらず、子どもに対する教育に労を惜しみません。大学進学率80パーセントにもなるといわれ、大学院生の数は日本より多いです。
最近は政府の対策などの影響で、大学進学率は下降しているみたいです。しかし、よい大学に行けば、よい就職先がみつかると考えは残っているため、できる限り評判のいい大学を目指します。

韓国で子どもを名門大学に入学させるには、三つの条件が必須であると言われています。その三つの条件とは、第一に「父親の経済力」、第二に「母親の情報力」そして最後に「子供の体力」といわれます。
最近は父親の経済力では足らず、お祖父さんの財力が追加されたバージョンもあるようです。

【父親の経済力】
韓国では政府の「教育平準化政策」によって30年ほど前に中学と高校の入試制度がなくなり、住んでいる地域によって進学する学校が決まることになりました。
しかし、十数年ほど前に学力の低下が著しいと指摘され始めました。その結果「特殊目的高校(特目校)」という名で「外国語高校」と「科学高校」が全国で10校ほど設立されました。この特目高だけは、中学の内申と入学試験で優秀な学生を選抜することが許されています。

特目校は、外国語と科学分野で特殊な能力を持つ学生を早い段階で選び抜き、優秀な人材として育成するために設置されました。
特目校では、一般の高校よりはるかに高い授業料を支払います。その代わりに、実力のある先生と競争的な環境によって一流大学への進学率が高くなります。
結果的に特殊分野の英才を教育すると言う趣旨は色あせ、特目校は、単なる進学校になってしまいました。特目校への進学は名門大学と言われる「SKY大学」へ入学に繋がると考えられるようになりました。
このため中学生の子供を持つ親の中でこの「狭き門」ともいえる「特目高」への進学を目指して全力を尽くす人が増えています。

中学の内申で上位3%、加えて志望する高校の入試で要求する英語や数学、科学科目の実力を達成するためには、学校の授業を受けるだけでは不可能です。
「私教育」と呼ばれる学習塾や、高額の家庭教師を通じてその目的を達成しようとします。
小学校、さらには幼稚園の時から特目校に備える傾向があらわれていて「小学校4年生の成績が一生を左右する」という本がベストセラーがになることが、その現れといえます。

特目校入試を準備する子供たちは学校の授業が終わると、すぐに科目別の学習塾をまわり、帰宅するのは夜10時以降というのが一般的です。
韓国では、夜の12時とか午前1時まで授業を行う塾が多かったのですが、私教育費の家計への圧迫や青少年の健康に対する悪影響という批判があり、政府が「学習塾の夜10時以降の授業禁止」を法律で定めました。
しかし、10時以降には取り締まりが難しい家庭教師が繁盛しているとも言われています。

一般的に投資額が多いほど効果があるのが「私教育」といわれます。父親の経済力やお祖父さんの財力が子どもの学力に大きな影響を与えることになります。

韓国のお父さんはキロギアッパと呼ばれることがあります。キロギは鳥の雁、アッパはお父さんという意味です。
子どもを早期から留学させるため、母親と子どもを海外で生活させ、その学費を稼ぐため韓国でせっせと働く父親のことを指してこう呼ぶみたいです。一人で残った父親がせっせと働いて送金するイメージが、渡り鳥の雁のイメージと重なるためらしいです。
このキロギアッパ、一人残された孤独と寂しさに高い学費を稼ぎ続けなければならないプレッシャーが加わり、自ら命を絶つという悲しい事件も起こっているようです。
そのような状態になるほど経済力が重要視されているということだと思います。

昔から韓国の教育熱は高く、国家の発展の原動力になってきました。
韓国では貧しい家や寒村出身であっても、頭が良ければいい大学に進学でき、立身出世を果たせると考えられていました。
しかし、今は経済力の格差が、私教育の格差を生み、結果として身分と経済力の世襲をもたらしていると考えられています。

【母親の情報力】
韓国では、親が熱心に子どもの習い事などの情報を収集します。母親が子どもの塾を選ぶ際、事前に先生と話したり、授業をみたり、塾生と話したりするようなこともあるみたいです。

そのような活動は子どもが小さい時から始まります。
韓国では、幼稚園段階で複数の習い事をおこなう子どもが多いです。ピアノやバイオリン、美術教室にサッカー、水泳などの私教育に子どもたちが通っています。

そのような私教育の情報は母親同士の集まりなどで交換されることもあるそうです。どの英語スクールがいいか、あのサッカースクールは元サッカー選手の経営だといった情報です。スクールの中には、人数制限があったり、保護者の手伝いがあったりすることがあるみたいです。そのような情報を入手するためにも、母親は常に情報を共有できるような、ママ友達と繋がっていなければ、ついていけない環境があるようです。

子どもが中学に入った後には、各学習塾で主催する「特目校入試説明会」に何回も参加し、入試戦略を考えるために情報を集めるのも母親の仕事になります。

特目校や名門大学の入試で求められる「スペック」と呼ばれるものを満たすため、学業以外の社会奉仕活動、学生会の委員、国家認定試験の合格などを達成するための予定を組むのも母親です。そのための情報も必要になります。

有名な学習塾が密集しているため「特目校」や名門大学への進学率が高い中学校、高校が多い江南区のテチドンという地域の住宅価格はソウルで最も高いです。
このテチドンにある数多くのカフェやレストランには、昼の客の大半が母親グループです。
子どもが学校や塾に行かせている間、母親たちが情報収集のため集まっているのです。

韓国の母親は世界のどの国よりも子どもにエネルギーを使っているといえるかもしれません。

【子どもの体力】
母親たちは、ハードな毎日を送っている子どもたちの健康にも気を使います。

先程紹介したテチドンには漢方病院が多いです。これらの病院は、子どもたちの体力を強めるための各種の「補薬」の販売でかなりの収入をあげています。高額な「紅人参」の漢方薬や頭が良くなると言う「聡明湯」というのもなども子ども向けの販売されています。

このテチドンには青少年を対象とする精神科や心理クリニック、カウンセリングも多いです。
成績や入試の圧迫でうつ病になったり、情緒不安定の症状を見せる子供たちが増え、自ら命を断つことも稀ではありません。
韓国の子どもの自殺率は世界で最も高いです。
特に、女子の自殺率が世界でダントツに高いようです。そのようなことにならないよう、精神的な面のをサポートすることも親の役目です。
勉強だけが原因ではないと思いますが、そのような状態になるまで勉強をおこなうこと自体がが問題ではないのかなと思います。
韓国での受験競争は心身ともに子どもにとって熾烈なものであることが想像できます。

今回の記事は以上です。
韓国では、現在も高学歴が、よい人生をもたらすという考えを持っている人が多いようです。
日本も変わらない部分があると思いますが、違いをあげると、韓国では、親が経済的に苦しくても何とかして、子どもをいい大学に行かせるために教育に対してお金を費やすようです。
成功すれば、実際によい人生が待っていますが、多くの子どもたちを過酷な状況に置いていると感じました。

次回は韓国の外国語(英語)教育について書いていきたいと思います。韓国に外国語教育は日本より進んでいるようで、韓国の社会で求められる英語力も相当ハイレベルのようです。
そのような韓国の外国語教育の事情について記事にしていきます。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

(参考文献)
岩渕秀樹『韓国のグローバル人材育成力』
湯藤俊吾『危機に瀕する韓国教育』
湯藤俊吾『韓国学校教育から日本を見る』
渡辺秀樹『勉強と居場所』

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