ビリギャルよりビリから慶應を通信で卒業しました!-卒業までの勉強法書いていきます-

高校中退から高卒認定試験を受けて、慶應義塾大学の通信教育課程を卒業しました。 卒業まで5年間において自分が得た、経験や知識をブログに示していきたいと思います。

インドの教育⑴教育制度

こんにちは。
今回から、インドの教育を記事にしていきたいと思います。

インドといえば、歴史的に数学や科学などの分野で秀でているという印象があり、近年はITなどの最先端技術でも目覚ましい発展を遂げています。
これから20年で急成長する世界の都市トップ10がすべてインドの都市であるといった予測もあります。
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その反面で、10億人を超える人口を抱え、カーストという身分制度が厳格なため、階層間での格差が激しいという負の側面もインドには存在します。
そのような光と影を持つ近年のインドについて、教育という側面から調べてみました。

インドの教育については、次のように7回に分けて書いていきます。

⑴教育制度
⑵最高峰の学校教育
⑶教育実践方法
⑷プレスクール
⑸教育格差問題
⑹教育格差対策
⑺無認可学校

今回は、1回目としてインドの教育制度について概観していきます。

⑴インドの教育制度

インドの学校教育

・就学前教育
就学前教育については3歳から対象となっていますが、義務教育ではありません。
公立の幼稚園はなく、私立幼稚園だけが存在します。
費用は月額500~10,000インドルピー程度です。
スクールバスで送迎しているところもありますが、基本的にバス代は別料金となっています。

・学校教育制度
インドの学校制度は5・3・2・2制です。
初等教育(初等学校、上級初等学校及びノンフォーマル教育センター)
中等教育(中等学校及び上級中等学校)
高等教育(大学、カレッジ、修士、博士)
から構成されます。
中等教育段階で中等教育職業訓練にコースが分かれます。

日本の小学校6年、中学校3年、高校3年
に対応するのが、インドでは
初等教育(プライマリー・スクール)5年
上級初等教育(アッパー・プライマリー・スクール)3年
中等教育セカンダリー・スクール)2年
上級中等教育(シニア・セカンダリー・スクール)2年です。
上級中等教育は10学年を修了した時点で全国の共通試験を受けて合格すれば進めます。

この制度は州により、多少の相違があります。
上級中等教育の終わりにもう1度、全国共通試験を受けますが、その結果が大学への進学や就職に大きく影響してきます。

義務教育期間は8年生までです。
インドでは、義務教育制度は存在しますが、さまざまな面で問題があります。
例えば、公立学校の校舎が不足していることです。その対策として、授業は午前・午後の2部制をとっているところが多いようです。
また、教師が学校にこなかったり、全く学校として機能していないような問題をかかえる地域もあるようです。
そのため、人口が急増している地区や学校の少ない地域では実際には公立学校に就学していない子どもも少なくないようです。
この点については第5回以降で詳しく説明します。

・カリキュラム、教授言語
学校における年度は、日本と同じ4月1日~3月31日です。
1学期が4月~8月、2学期9月~12月、3学期1月~3月という点もほぼ同じです。
就学年齢基準日は、その年の3月31日までに満5歳になる子どもが、4月1日に初等学校の第1学年に入学します。

公立学校では、ヒンディー語と現地の言語(連邦または州の公用語)が使用されます。私立学校では英語で授業が行われています。
したがって、インドでは多くの子どもが3カ国語を話すようです。

・義務教育段階の学費
義務教育段階は、初等学校(第1学年〜第5学年)および上級初等学校(第6学年〜第8学年)であり、義務教育年齢は6歳から14 歳です。
対象となる年齢の子どもは無償で初等教育を受けることができ、それは義務となっています。

インドでは、2002年の改憲により、憲法21条A項で6〜14歳の義務教育が国民の権利として定められました。これに基づき、2009年に無償義務教育権法が制定され、憲法21条A項と共に2010年4月1日に発効されました。
それ以降、授業料に関して、公立学校では8年生まで無料となりました。
私立学校では、1ヶ月500~20,000インドルピー(日本円8500円〜34000円)程度の学費が必要になってきます。

また第7回で詳しく説明しますが、さらに学費が安い無認可の私立学校が、インドの学校教育制度を大きく支えている部分があるようです。

教育制度の変遷

インドの義務教育の歴史は長くないですが、それ以前から教育普及に向けた政策がおこなわれてきました。
憲法改正により、1977年以降、連邦政府と州政府がともに教育に関する責任を負うこととなりました。
連邦政府は教育に関する立法をおこなうとともに、州政府に対する助成や基準の策定による教育水準の維持管理等を担っています。
州政府は管轄下の学校における教育に責任を負っています。

1986年に基本教育計画の一環としてつくられた国家教育政策に基づき、国民全員が教育を平等に受けることのできる権利を強めるため、普遍化初等教育へ力が注がれることになりました。

1994年には、郡初等教育計画の導入により、初等教育の活性化に向けた取組が開始して、1996年には女子教育の重視や初等教育の質改善を目的とする国家教育政策が改正されました。
1996年の改革では、州政府との連携のもとに2001年までの実現を目指す「全国初等教育完全普及計画」が盛り込まれました。
具体的には、1億9200万の児童に教育を受けさせること、6歳〜14歳までの子どもたち全てが無償で初等教育を受けることの義務付け、男女・社会的階層の違いによらない8年間の修学する権利を保障し、初等教育における学習の質を向上させることを目指しました。
また、新学校の設立、それに代わる学校教育機関や教室、トイレ・飲み水などのインフラ整備にも努めています。
既存の学校においても、十分な教員数の確保、教育学習教材の開発、学習支援、教科書の提供及び 学習成績への支援も組み込まれています。

インドの義務教育制度は2010年に始まり、今年で8年になります。
それ以前から政府の取り組みは続いていたため初等教育の就学率は100%に達しましたが、中退者が多く中等教育へ進学するものはいまだ少ない状況です。
また就学率は高くなった反面、学校での教育環境の質が下がっているといった問題も抱えています。
名門大学が輩出する優秀学生は世界の大企業の間で争奪戦となるほど注目を集めていますが、その影では教育を受けることすらできない子どもが多くいるという現状もあります。

政府は就学率と教育水準の引き上げを目指してさまざまな政策を導入しています。
それと平行して、どこでも学べるオンライン教育の有用性が注目されるようになり、今後は教育機関との融合が進むと予想され、オンライン教育が国家の教育水準を上げる鍵になりそうです。

また、第4回で詳しく書いていく予定ですが、就学前教育も注目を集めています。
公立の幼稚園はないですが、私立の幼稚園が年々増加していて市場規模も膨れ上がってきているようです。州単位で、就学前教育を実施しようという動きもあるようです。

インドの公教育制度は、まだ十分ではないところもありますが、日々改善に向けた努力が進んでいるようです。

今回はインドの教育制度について概観してみました。さまざま問題を抱えていますが、義務教育制度なども発展してきて教育環境は向上しつつあるようです。
次回は、そのようなインドの中で最高峰の教育機関について書いていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

(参考文献)
世界中の注目が集まる改革が進むインドの教育制度 - BizAiA! Asia(ビザイアアジア)

諸外国・地域の学校情報(国・地域の詳細情報)

インドの学校ってどんなところ?主要3タイプの特徴と教育制度を知ろう! - 家族移住のススメ