ビリギャルよりビリから慶應を通信で卒業しました!-卒業までの勉強法書いていきます-

高校中退から高卒認定試験を受けて、慶應義塾大学の通信教育課程を卒業しました。 卒業まで5年間において自分が得た、経験や知識をブログに示していきたいと思います。

インドの教育⑹教育格差対策

こんにちは。
今回は、インドの教育第6回目です。
教育格差対策について書いていきたいと思います。
インドでは、教育の普遍化を目指して長い間対策がおこなわれてきました。
その結果、就学率、識字率は数字上、高水準になってきましたが、実情ではまだ十分な教育が行き届いていない子どもたちが多く存在します。
今回は、そのような子どもたちのため、現在インドで、どのような教育格差対策がおこなわれているのかを記事にしました。

⑹インドの教育格差対策

インド政府の取り組み

インドでは、教育の普遍化のために、さまざまな政策がおこなわれてきました。
その一例が学校給食です。
インド国内の就学率は、100%になっていますが、特に農村などで、実際に子どもが学校に通えていない現実があるようです。
そのような問題に利用されたのが給食です。

1995年「ミッド・デー・ミール・スキーム」と呼ばれる学校給食制度が開始されました。
インドの農村部では、現在も子どもを年少のうちから働かせ、稼ぎ手とみる傾向が残っています。この政策は、学校給食によって、親が子どもたちを学校に通わせるように促すことです。また、しっかりとした栄養を摂ることで子どもたちが学習に集中できるようにという意図もあるようです。
米もしくは小麦100グラム、野菜50グラム、豆類20グラム、油分5グラムで450カロリーとするなど、しっかり栄養がとれるよう規定されています。

2001年に施行された「サルバ・シクシャ・アビヤン」も教育普及に向けた対策の一つです。
この政策では、初等教育の普及を中心に、性別や社会的地位によらず、全ての子どもに平等な教育の機会を与えることが目的としています。
教員の育成や、教科書やパソコンなど教材の確保、障害者支援など多岐にわたる活動がおこなわれました。

人的資源開発省は、2016年に衛星放送大手のディッシュTVと提携して32チャンネルで教育番組を始めました。また、インド工科大学などの有名大学の授業をライブ放映しているほか、パンジャブ大学やカシミール大学といった国内の高等教育機関と協力してコンテンツを制作しています。

さまざまな形で教育格差解消に向けた取り組みがインド政府はおこなってきました。

NGOや企業の貢献

インドでは国家レベルの取り組み以外にも、NGOや民間企業による教育普及活動がおこなわれています。

あるチャリティー団体は、クラウドファンディングに着想を得て、学校が必要な資材などを購入するための資金を集めるサイトを運営しています。
サイトには教室に設置するための天井ファンや、黒板、飲み水のためのフィルター、パソコンなど、必要とされるものが掲載されています。
インドでは灼熱のもと扇風機なしで授業をおこなっている場所もあるなど、必要最低限のものすら揃っていない現状があります。
政府による援助が不十分な部分を、そのような活動が支えていてます。
このようなサイトは年々増加しています。

非営利組織などが教育普及活動で行動を起こしていますが、民間企業もその分野で活躍の場を広げています。
教育アプリを開発した「バイジュズ」もその1社です。
この会社には、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOが創設した団体「チャン・ザッカーバーグ・イニチアチブ」や、世界銀行グループの国際金融公社が出資しています。
「バイジュズ」は2015年にスマートフォン向けのアプリを発表して、4~12年生向けを中心に、数学や科学の講義動画を配信しています。
また、このアプリでは、IIMの共通入学試験や海外大学院の共通試験などの試験対策もできます。利用者は全国1400都市に広がり、利用者は1200万人を超えているそうです。
インドでは、スマホが急速に普及し小学生の7割がスマホを使える環境です。スマホの普及でアプリ利用者拡大しています。

オンライン教育の拡大

インドでは安い費用で提供することができるオンライン教育が教育水準、格差を改善すると期待されています。
オンライン教育市場は、2016年の2億4700万ドルから、2021年には19億6000ドルに急拡大すると予測されていて、市場規模からもその役割が大きくなっていくことが伺えます。

現在は、社会人が新たな技術を習得するためのコースが市場の38%を占めます。2021年には初等・中等教育向けのコースが39%にシェアを伸ばすことが予測されています。
入試・入省試験などの試験対策も急速に伸びており、初等・中等教育に次ぐ市場規模に成長するといわれています。

オンライン教育は費用の安いことが魅力です。
インドでの学費は、2008年から2014年の間に約3倍になり、かなり高額になっています。
例えば、大学でエンジニア専攻の学位を取得するには、公立学校で約50万~60万ルピー(約82万円~98万円)、私立学校で80万~100万ルピー(約131万円~164万円)かかります。
オンラインコースであれば、同じような内容が1.5万~2万ルピー(約2〜3万円)程度です。

オンライン教育は中小都市や地方などで教育水準を上げることが期待されています。
インドの地方で大学を卒業した男性の割合は4.5%と、都市部の17%に比べて格段に低いです。女性では地方が2.2%で、都市部の13%を大幅に下回っています。
初等教育の費用に関しても、地方で年間2500ルピー(約4000円)、都市部では1万ルピー(約1万6000円)大きな差があります。
また、農村部では初等・中等教育の学校が少なかったり、教師が少なかったりと、一般的に教育水準が低いとされています。

オンライン教育であれば、インターネットとスマートフォンさえあれば高水準の教育を地方の人も受けることができるので、教育格差問題の解決に貢献できると考えられています。
今後は、オンライン教育と実際の現場での活動が併用される形で学校教育などで利用されていくと考えられています。

このように、インドでは教育格差をなくすためにさまざまな方面から、対策が講じられてきました。
それは政府の活動であったり、民間レベルでの貢献であったりです。
日本の企業などもインドの教育普及にさまざまな形で貢献しているようです。
オンライン教育などを含めた最先端の技術を利用しながら地方と都市部での教育格差を解消して、すべての人に十分な教育を与える努力がなされてきました。
今後、どのような形で、インドの教育が発展していくのか期待したいです。

次回は、最終回として、インドの無認可学校について取り上げます。そこからインドの教育についての問題点や今後の展望についてまとめてみたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

(参考文献)
世界中の注目が集まる改革が進むインドの教育制度 - BizAiA! Asia(ビザイアアジア)
インドで教育格差の根絶を目指す「すららネット」--“日本式”の規律教育を促進 - CNET Japan
インドの本命オンライン動画教育サービス「Byju's」--英語圏にも展開へ - CNET Japan